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2013年12月20日 (金)

NHK Eテレ12/22(日)友枝昭世『清経』放映

来る日曜午後、喜多流シテ方人間国宝 友枝昭世師の能『清経』が放映されます。

◆「国宝能舞台で一期一会の舞」
http://p.tl/Vker
チラシ画像
http://nobunsha.jp/img/resize0321.jpg

・NHK Eテレ
・平成25年12月22日(日)
15:00~16:30
能『清経』 シテ 友枝昭世 ワキ 宝生閑 他
仕舞『砧』 片山幽雪

現存最古の能舞台、西本願寺北能舞台(国宝)にて、16年ぶりに演じられる能です。能楽ファンにとってひいきの役者さんは人それぞれでしょうが、今代表的な能楽師を一人あげるとすれば、おそらく多くの人が指名するに違いない、現代の名人友枝昭世。ワキ方の第一人者宝生閑をはじめ、6人の人間国宝が一堂に会する、とても贅沢な今年最後で最高の舞台となりました。

世阿弥作、修羅能の名作『清経』。庵主が記憶する限り、テレビでの放映は平成の代になってからはなかったかもしれません。
世阿弥が平家物語を題材として、新たな能の一分野〔修羅能〕を創作するまで、武人が活躍する戦の能は、さほど面白いものとは考えられていませんでした。

よくすれども、面白きところ稀なり。さのみにはすまじきなり。
(世阿弥『風姿花伝』第二物学條々 修羅)

しかし、源平の名のある武者をシテとし、花鳥風月を飾りとして作能すれば、なにより面白い演目となろう、と世阿弥が筆を自在にふるい、数々の名作修羅能が生れたのです。

修羅能を演じる上で最大の難所は、ともすれば「鬼の振る舞い」となり、また逆に「舞の手」となってしまうこと。このいずれかにかたよってしまうと修羅能として成立しない、と世阿弥はいいます。しかし、作中に〔曲舞がかり〕があれば、多少舞の手が入っても修羅能として面白く演ぜられよう、とも付け加えています。能以前の民間芸能曲舞を観阿弥が能に取り入れ、この部分が〔曲舞がかり〕とよばれるのですが、今日の能の主要部分である〔クセ〕にその面影が残されているのです。

能『清経』では、クセの部分が〔舞グセ〕となっている。シテは地謡にあわせ、立って舞うのです。ここで主役清経の入水シーンが再現され、この能の最大の見どころとなっています。

友枝昭世師の舞に魅せられているファンは多いはず。『清経』のこの難しいクセを「鬼にならぬよう」「舞にならぬよう」、名人ならではの仕立てで存分に演じてくれるのでは、と楽しみでなりません。
師走のあわただしさを忘れ、名人の名作能の世界にしばし魂を遊ばせてみてはいかがでしょうか。 01

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